2013年03月20日
西の宮の時には
西の宮の時には別にお差し止めの沙汰もなかったので、今度も大丈夫だろうと多寡をくくって持ち出して来たところが、右の次第で金銀だけは取りのけろと云うことになった。金銀を外してしまっては、兜も光りを失うわけですが、どうも致し方がありません。それはまあそれとして、差しあたり困るのはその修繕です。前立てや吹き返しの金銀を取りのけて、小銭でその穴埋めをするというのがむずかしい。京都の職人の細工ですから、その土地ならば早速に何とかなるのでしょうが、江戸にそんな職人があるかどうかが問題です。
兜をこしらえるのは兜師の職ですが、普通の兜師のところへ持ち込んでも、そんな細工を引き受ける筈はありません。金銀細工は錺屋《かざりや》の職ですが、これも普通の錺屋には出来ない芸です。といって、折角評判になったものをただ引っ込めるのは残念でもあり、人気にもさわるので、講中の人達も頭を悩ました末に、役人に対しては三日間の猶予を願いまして、そのあいだに何とか工夫《くふう》することになりました。その猶予は幸いに聴き届けられましたので、まずほっ[#「ほっ」に傍点]としたのは三月十一日の夕方でした。
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兜をこしらえるのは兜師の職ですが、普通の兜師のところへ持ち込んでも、そんな細工を引き受ける筈はありません。金銀細工は錺屋《かざりや》の職ですが、これも普通の錺屋には出来ない芸です。といって、折角評判になったものをただ引っ込めるのは残念でもあり、人気にもさわるので、講中の人達も頭を悩ました末に、役人に対しては三日間の猶予を願いまして、そのあいだに何とか工夫《くふう》することになりました。その猶予は幸いに聴き届けられましたので、まずほっ[#「ほっ」に傍点]としたのは三月十一日の夕方でした。
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投稿者 クレジットカード 02:13 | コメント(0)| トラックバック(0)
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