2013年04月22日
ちょうど隣の家の二階には
ちょうど隣の家の二階には、中学校へ、教えに出る博物の教師が借りていました。博物の教師は、よく円形な眼鏡をかけて、顔を出してこちらをのぞくのであります。
博物の教師は、あごにひげをはやしている、きわめて気軽な人でありましたが、いつも剥製の鳥を、なんだろう? ついぞ見たことのない鳥だが、と思っていました。男が、気むずかしい顔をして仕事をしているので、つい口を出さずにいましたが、ある日のこと、教師は、
「あれは、なんという鳥の剥製ですか?」と、唐突にききました。
下を向いて仕事をしていた男は、隣の屋根から、こちらを向いて、みょうな男が顔を出してものをいったので、気むずかしい顔を上げてみましたが、急に笑顔になって、
「やあ、お隣の先生ですか。さあ、どうぞ、そこからお入りください。」と、男はいいました。
男は、その人が、学校の先生であるのを、前からものこそいわなかったけれど、知っていたのです。
「なんという鳥ですか? 珍しい鳥ですな。」と、先生は、はいろうともせずにたずねたのであります。
「あほう鳥といいます。」と、男は答えました。
「あほう鳥?」といって、先生は、聞いたことのない名なので、びっくりしたように目を円くしました。
「なんにしてもいい剥製ですな。」と、先生は、ため息をもらしました。
「いや、剥製ではありません。生きているのです。もう年をとったので、いつもこうして眠っています。」と、男は答えました。 山形 歯医者 相手のない喧嘩はできぬ
博物の教師は、あごにひげをはやしている、きわめて気軽な人でありましたが、いつも剥製の鳥を、なんだろう? ついぞ見たことのない鳥だが、と思っていました。男が、気むずかしい顔をして仕事をしているので、つい口を出さずにいましたが、ある日のこと、教師は、
「あれは、なんという鳥の剥製ですか?」と、唐突にききました。
下を向いて仕事をしていた男は、隣の屋根から、こちらを向いて、みょうな男が顔を出してものをいったので、気むずかしい顔を上げてみましたが、急に笑顔になって、
「やあ、お隣の先生ですか。さあ、どうぞ、そこからお入りください。」と、男はいいました。
男は、その人が、学校の先生であるのを、前からものこそいわなかったけれど、知っていたのです。
「なんという鳥ですか? 珍しい鳥ですな。」と、先生は、はいろうともせずにたずねたのであります。
「あほう鳥といいます。」と、男は答えました。
「あほう鳥?」といって、先生は、聞いたことのない名なので、びっくりしたように目を円くしました。
「なんにしてもいい剥製ですな。」と、先生は、ため息をもらしました。
「いや、剥製ではありません。生きているのです。もう年をとったので、いつもこうして眠っています。」と、男は答えました。 山形 歯医者 相手のない喧嘩はできぬ
投稿者 クレジットカード 07:33 | コメント(0)| トラックバック(0)
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